パーマ剤をつくりたい

パーマ剤は毛髪中に含まれる硬いたんぱく質に作用し、髪の毛の形を変える薬剤です。
ウェーブ剤とストレート剤に大きく分けられますが、基本原理は同じものです。
ストレート剤はかなりシビアに効果を求められますので、薬液の作用が強いものになっています。
そのため施術ミスでの断毛が発生しやすく市販には向きません。

パーマの歴史

パーマをかけたという記録で最も古いのは、紀元前3000年前にエジプトです。その方法は、天然のアルカリ性の泥を髪に塗り、木の棒に巻きつけて天日で乾かすということでした。
それから5000年、女性の美しくなりたいという気持ちは変わることなく、髪にウェーブを与えるためのパーマネントウェーブ剤は髪を傷めず、美しい均一のウェーブを与え、ウェーブが長持ちする薬剤へと進化しました。

パーマの種類

パーマ剤は、薬事法の医薬部外品になります。最近は化粧品のカーリング料の需要も増えてきていますのでここで一緒にご紹介します。お客様の希望するスタイル・髪質・髪の損傷度合いによって薬剤を選びます。

パーマ剤(医薬部外品)

主成分 1剤 2剤
チオグリコール酸系 ブロム酸系
システイン系 過酸化水素系

カーリング料(化粧品)

主成分 A液 B液
チオグリコール酸(上限あり) ブロム酸塩類
システアミン
チオグリセリン

ニーズを検討する

パーマ剤の開発にあたっては、お客様のニーズを注意深く検討します。

  • ・サロン様のスタイリストの方が選んだロッド・スライス幅・シェイプの角度に忠実にウェーブを出す
  • ・髪の損傷を防ぎウェーブを長持ちさせるようアルカリやpH
  • ・さまざまな添加剤(保湿・PPT・コンディショニング剤)

ウェーブだけがパーマではない?

ストレートパーマや縮毛矯正なども同じ原理の薬剤が使われます。
日本人の髪はほとんど円形かやや楕円形です。
きしめんのように平べったい髪がほとんどで、折れ曲がりながら縮れている髪は滅多にありません。
強すぎる薬剤やアイロンの熱で、髪の毛は痛みます。
ダメージを与えずにさらさらのストレートヘアにする。
処方を開発するにあたり、大きくかつ難しい課題に日々取り組んでいます。

パーマ剤とカーリング料

薬事法の改正(緩和)により医薬部外品のパーマ剤だけではなく、化粧品のカーリング料でも毛髪にカールを与え、保持する製品が作れるようになりました。
しかし、化粧品のカーリング料は医薬部外品のパーマ剤のような強いウェーブを与えることはできません。
メリットとしては、さまざまな添加剤が配合できること、申請の必要がないのでお客様のニーズにすばやく対応できることです。