医療部外品ヘアカラーをつくりたい

作りたい製品が決まっている皆様は、このページを参考にヘアケア製品の企画してください。
あなたが作りたい製品の特徴や、製品を製造する際に必要となる原料などについてご案内いたします。
色々と調べてきたはずなのに、作りたいと思っていた製品はさらに細かく分類されていたり、知らなかった特徴・長所・問題点などがあるかもしれません。

酸化染毛剤を使用

現在、最も広く使用されており、一般にヘアカラーというと酸化染毛剤のことを指します。一度染まると2~3ヶ月と長期的に色が持つことから「永久染毛剤」と呼ぶこともあります。最近は低臭・低刺激タイプの製品もあります。ヘアカラー剤の中では最も色の染まりがよいため、ヘアカラー剤全体で多くのシェアを占めています。

明るく染められます

2剤に含まれる過酸化水素は髪のメラニン色素を脱色して黒髪を明るくします。白髪交じりの髪を明るい栗色にそろえ、真っ黒な髪を茶色にすることができるのも酸化染毛剤の特徴です。
1剤に含まれるアルカリ剤と、2剤に含まれる過酸化水素の量を調整すると、髪色の明るさを変えることができます。

製品の形態

クリームタイプやリキッドタイプが一般的ですが、この他にもエアゾールタイプ、フォームタイプ、粉末タイプの製品もあります。

  • クリームタイプ
  • リキッドタイプ
  • エアゾールタイプ
  • フォームタイプ
  • 粉末タイプ

使用方法

医薬部外品のヘアカラーは使用時に1剤(有効成分:酸化染料)と2剤(有効成分:過酸化水素)をミックスしてから髪に塗る方法が一般的です。髪に塗った後しばらく置いて酸化染料を髪の内側で発色・定着させ、お好みの色に染まりましたら洗い流します。

1剤(染料中間体)+過酸化水素水2~6% → 5~30分放置後、洗い流す
パウダー状にした1剤式の酸化染毛剤(1剤中に酸化染料と酸化剤を含むタイプ)もあります。こちらは使用時に水に溶いてから髪に塗ります。ただし、このタイプは髪のメラニン色素を脱色する力は弱いため、黒髪をあまり明るくすることはできません。

粉末1剤(染料中間体+酸化剤)+ 水 → 5~30分放置後、洗い流す

製品の使用・販売の際のご注意

かぶれの問題

1剤に含まれる酸化染料(ジアミン系染料等)が体質や体調によってかぶれの原因になることがあります。このため、使用前に毎回パッチテストを行う必要があります。なお、酸化染毛剤にかぶれる体質の方には使用できません。

製造販売承認申請の義務

酸化染毛剤を製造・販売するためには、製品ごとに都道府県知事宛に製造販売承認申請を行う必要があります。

その他の医薬部外品ヘアカラー

ブリーチ剤

黒髪の脱色や、一度ヘアカラー剤で染めた髪を脱染するのに使われるのがブリーチ剤です。クリーム状やパウダー状の1剤を2剤とミックスしてから髪に塗って使用するのが一般的です。2剤に含まれる過酸化水素が、髪のメラニン色素や、カラーリングによって髪の内側に定着した色を分解・脱色して髪色を明るくします。酸化染料が含まれていないため、かぶれを起こす心配がほとんどありません。ただし、髪のお手入れが十分でないと、髪を傷める恐れがありますので注意が必要です。また、ヘアカラーなどによって濃く染められた髪色の場合、完全に脱色することは困難です。

おはぐろ式カラー

髪の内側で鉄イオンと多価フェノールが反応し、黒く発色するタイプです。酸化染料が含まれていないため、酸化染毛剤でかぶれやすい方でも使用できる場合があります。黒色系にしか発色しない、黒髪を明るくできない、パーマとの相性が悪い(髪が変色する、パーマがかかりにくくなる)などの理由から近年はあまり製品化されていません。